総展望

勢いは菊地、実績は石野、ハートの熱さは峰が一番!!

高橋 大樹●『スポーツニッポン』
 夏の風物詩「SGオーシャンカップ」のゴングが鳴る。大村では、SGの中で唯一オーシャンカップを開催していなかったので、これで“SGコンプリート”となった。前年のグランプリ優出者、前回大会覇者を除き、GI・GIIで優出し、ポイントを積み重ねた選手が出場できる。言わば、勝負強さに磨きがかかったタイプが集まる場だ。
 勢いで言うならば菊地孝平(静岡)の名前を真っ先に挙げたい。PGIマスターズCを含めてGIV2(6月10日現在)。さらにはGIで優出2着が3度あり、存在感を見せつけてきた。09年若松以来、当大会Vへ機は熟した。
 “オーシャンカップ”と言えば石野貴之(大阪)。SG初制覇から3回目の優勝までが実はこの大会。今となってはSGV11と、超一流の顔となっている。モーター出しは誰にも負けないし、SG、GIV歴のある得意水面で活躍必至だろう。
菊地孝平選手
 より気持ちが熱くなっているのが峰竜太(佐賀)だ。弟子の定松勇樹が5月にSGオールスターを制したことで、師弟でのグランプリ出場も現実味を帯びてきた。着実に賞金を積み重ねるためにも結果を残すしかない。
峰竜太選手
石野貴之選手
 女子は遠藤エミ(滋賀)、渡邉優美(福岡)の2人が登場する。中でも遠藤が22年の当地クラシックで史上初の女子SG覇者となったことは、記憶に新しい。
 地元からは単独で原田幸哉(長崎)が迎え撃つ。年頭のBBCTを制した関浩哉(群馬)、地力をつけている新開航(福岡)のSG初制覇にも期待が懸かる。
 大村は年間を通して北西の風、すなわちホーム左横風が多い。ただ、1M側、2M側ともに防風ネットが設置されているため、大荒れの水面になることは滅多にない。直近1年間でのGII以上のイン1着率73.9%が示すように、舟券はインから買うのがセオリー。また、6月19日から新モーターに切り替わり、オーシャンカップは5節目。整備も解禁されるだけに、相場は全くわからないという状況だ
●6月19日より新モーター・新ボート・新プロペラを使用しています。

SG第29回オーシャンカップ 選出基準&選手賞金選出基準

(1)優先出場者
 ・前年度当該競走の優勝者
 ・前年度のグランプリの優勝戦出場者(当該優勝戦において、選手責任事由によるスタート事故を起こした者を除く)
 ・当該競走の直前に開催されたSG競走の優勝者
(2)過去1年間(2023年5月1日~2024年4月30日)に開催されたGI競走又はGII競走の優勝戦に出場した者のうち得点合計が上位の者

選手賞金

(単位:千円)
レース 1着 2着 3着 4着 5着 6着
優勝戦 36,000 14,000 10,500 8,800 8,300 7,800
特別選抜戦 3,030 2,030 1,530 1,230 1,030 880
発祥地選抜戦 630 470 360 300 260 230
準優勝戦 630 470 360 300 260 230
ドリーム戦 630 470 360 300 260 230
予選・一般戦 270 210 170 130 120 110
●優勝戦1着賞金には、日本財団会長賞の副賞金500万円を含む。