超舟券術

 

「女王」といえばただ1つ、このレディースCの勝者だけに贈られる称号だったのが、5年前にクイーンズCが新設され、それぞれの勝者を「夏の女王」「冬の女王」と称し、後者への道の前哨戦としてGII女子チャレンジCができ、さらに今年は新たにGII女子オールスターも開催されるなど、ここ数年の女子界の動きは本当にめまぐるしい。

一体どこで、誰が、何を勝ったかをソラで言える関係者はいるのかと訝しがるこの頃だが、筆者にしてもここ数年でいちばん覚えているのは2014年夏の三国レディースC準優戦、地元で得点トップの今井美亜(福井)のFだったりする。

ただ、女子の場合は、記憶に新しい昨年の冬の女王・松本晶恵(群馬)のように、夏も冬も“新女王”が誕生する可能性がけっこう高い(逆に連覇以外で数年の間に2回優勝することは少ない)。思い出すだけでも水口由紀(滋賀)、三浦永理(静岡)、川野芽唯(福岡)に、今回不出場の金田幸子、滝川真由子などなど。現時点で新女王に最も近い位置にいるのは長嶋万記(静岡)と遠藤エミ(滋賀)の両者で、特に長嶋は「えっ、まだ勝っていなかったっけ?」と思われている代表選手だろう。その流れでは香川素子(滋賀)もそうだし、平高奈菜(香川)、小野生奈(福岡)や前出の今井あたりが新女王になっても誰も驚かない。

その一方で、エース級のモーターを引けばまず優勝できる、という“鬼に金棒”状態になる実力選手もいる。日高逸子(福岡)、山川美由紀(香川)、寺田千恵(岡山)、海野ゆかり(広島)、そして田口節子(岡山)らの歴代女王たちだ。このうち、山川が優勝すれば前人未踏のレディースCV4達成となる。

あとは最近の充実ぶりというか、捲り一本から“捲りも巧い自在派”へと華麗に変身している細川裕子(愛知)がとても気になるのだが、それなら宇野弥生(愛知)や“元祖・えっ、まだ勝ってないの?”の淺田千亜希(徳島)もそうだし・・・。結局、誰が優勝してもたぶん驚かないだろうが、その候補を絞るのは万舟券を的中させるより遙かに難しい。

プレミアムGIレディースチャンピオン[女子王座決定戦]歴代優勝者(第13回からGI)

開催年 開催場 優勝者
第1回 1987年 浜名湖 鈴木 弓子
第2回 1989年 多摩川 日高 逸子
第3回 1990年 多摩川 鵜飼菜穂子
第4回 1991年 蒲 郡 鵜飼菜穂子
第5回 1992年 戸 田 鵜飼菜穂子
第6回 1993年 多摩川 佐藤 正子
第7回 1994年 浜名湖 谷川 里江
第8回 1995年 多摩川 谷川 里江
第9回 1996年 戸 田 山川美由紀
第10回 1997年 蒲 郡 渡邊 博子
第11回 1998年 三 国 西村めぐみ
第12回 1999年 尼 崎 横西 奏恵
第13回 2000年 丸 亀 柳澤 千春
第14回 2001年 多摩川 山川美由紀
第15回 2002年 徳 山 岩崎 芳美
第16回 2003年 芦 屋 西村めぐみ
第17回 2004年 多摩川 海野ゆかり
開催年 開催場 優勝者
第18回 2005年 大 村 日高 逸子
第19回 2006年 浜名湖 横西 奏恵
第20回 2007年 徳 山 寺田 千恵
第21回 2008年  津  横西 奏恵
第22回 2009年 尼 崎 新田 芳美
第23回 2010年 下 関 寺田 千恵
第24回 2011年 三 国 田口 節子
第25回 2012年 多摩川 田口 節子
第26回 2012年 若 松 山川美由紀
第27回 2013年 鳴 門 金田 幸子
第28回 2014年 三 国 水口 由紀
第29回 2015年 丸 亀 滝川真由子
第30回 2016年  津  海野ゆかり
 
2017年 第31回大会芦 屋
優勝戦 8月6日(日)・第12レース