展望+水面

展望

本間 正則 ●『スポーツニッポン』

ボートレース界を引っ張ってきた歴戦の猛者が、5年目に突入した「海響ドリームナイター」を舞台に熟練の技を競い合う。第22回にして初のナイター開催だ。“もっとも明るい場”と称され、ピットから2マークまでの距離が全国で2番目に長い下関水面で、進入から駆け引き満載の大人な夜をお楽しみあれ。モーターは3月が初下ろしで、これが4節目。機力相場は固まり切っていないだろう。名人たちの調整手腕にも注目が集まる。

第19回大会から出場資格が4月1日時点で満45歳以上に引き下げられた。年々ハイレベルな戦いになり、昨年大会は“新人”の村田修次(東京)が最年少優勝を達成。今年の“新人世代”は守田俊介(滋賀)、瓜生正義(福岡)、魚谷智之(兵庫)、原田幸哉(長崎)、赤岩善生(愛知)、佐藤大介(愛知)とビッグネームが目白押しだ。

史上初のナイター開催だけに、ナイター実績も重要だろう。今垣光太郎(福井)、松井繁(大阪)、辻栄蔵(広島)、江口晃生(群馬)、そして新人世代の魚谷、瓜生、守田の7名がナイターSG覇者。中でも今垣、松井、魚谷、瓜生の4名は複数回のV歴がある。瓜生は昨年4月の当地66周年も制しており、Vにもっとも近い存在かもしれない。

金子良昭(静岡)、市川哲也(広島)、濱野谷憲吾(東京)、金子龍介(兵庫)、吉川元浩(兵庫)も当地周年覇者で水面相性は良好。太田和美(大阪)、上平真二(広島)、徳増秀樹(静岡)、平尾崇典(岡山)も見逃せない。地元からは推薦枠で江本真治(山口)が参戦。地の利を生かしたい。とにかく大会史上、最高レベルのバトルになるのは間違いない。


水面

『マンスリーBOAT RACE』データ室

下関はナイター場になって以降はうねりがほとんどなくなり、乗りやすい水面になった。潮の干潮、昼と夜の気温差や風の強弱、向きの変化などはあるが、基本的にはインが強い。一昨年の4月のイン1着率は64.7%、2連率は78.1%で、昨年4月はイン1着率が65.2%、2連率は82.3%。昨年3月~今年2月の1年間のイン1着率が61.9%、2連率が78.1%なので、時期としてはインの強さが増すということになるだろう。ちなみに一昨年4月は3コースがインに次ぐ白星を挙げたが、昨年4月は2コースの首位が3コースを上回った。向い、追い、横風の向きに関わらず、風速が4mを超える場合はイン受難の傾向になる。風の強弱には注意したい。

モーターは初下ろしから4節目。3節しか使用しておらず、ポテンシャルを最大限に発揮できているとは言いがたい。検定タイムも大きな差がなく、上位機を見定めるのが難しい。開幕節で動きが良かった 14 18 43 45 に熱い視線が注がれそうだが、やはり手探り感なのは否めない。舟券戦術としては、1号艇以外で展示トップタイムの選手を狙いたい。