徳山のコース&3連単
徳山の水面は素直な水面。
静水面ならイン優勢、風が吹けばレースも荒れる。
干満はあるも風の影響は少ない
徳山は山口県南東部の周南市にある。夜になるとコンビナートの工場の灯りが幻想的な街だ。牛骨ラーメンが有名な下松市とは末武川を挟んで隣り合っている。
太華山や笠戸島、ふぐの延縄漁発祥の地とされる粭島などに周りを囲まれている笠戸湾に位置するため、強い風が吹くことはあまりなく、競走水面は穏やかな日が多い。
瀬戸内のレース場には共通することだが、徳山は特に干満の差が大きく、大潮時にはその差は最大で3.5mにもなる。スタート勘が整わない選手も多く、干満への対応力が勝敗を分けることになる。
徳山のインは回りシロたっぷり
徳山は全国でも屈指のインが強いレース場だ。GIなど実力が接近していてスタートが揃いがちなレースでは、インはかなりの1着率を誇っている。また、一般戦でも1号艇が軸となる番組が多く組まれ、その分、インの1着率もアップしている。ただし、番組の影響が大きいかといえば、それだけではない。
競走水面は1マークからバックストレッチにかけてかなり広い。回りシロがたっぷりあるので、インからでも握って回れることが、インが強い要因の一つだ。捲り屋を受け止めやすい水面構造で、仮に差されても残しやすくなっている。それだけにインが完全に飛んでしまうということは少ない。
穏やかな日はレースも本命中心
3連単の傾向としては、普段どおりの風が弱く落ち着いた水面なら、イン重視で問題はない。インの頭から2、3、4コースの選手を相手に狙う本命勝負だ。穴狙いでもインを2、3着で狙うパターンを推奨する。
では、インが敗れるケースとはどんなときか? それは単純に普段とは違う状況となったときだ。例えば風。この季節、海から南東の強風が吹くとそれがスタンドに当たって水面を舞う感じになる。風が強いうえに、風向きもコロコロ変わるとなれば、これはもう一筋縄ではいかない。イン切りのセンター、アウトを絡めたボックス、流し舟券で大きな配当を狙うチャンスだ。
モーターはGW後から使用開始
モーターとプロペラの初下ろしは5月8日「エフエム山口カップ」で、グラチャンまでは4節。各モーターが2~3回の使用とはいえ、すでに差が出ている可能性はある。初下ろしからの4節で素性を見極めることが重要だが、当日の気配も大事にしたい。
(1)展示タイム
最近は多くの選手が体感、乗り味といった部分を重視するので、モーター、プロペラの個体差が出るのは伸びの部分だ。徳山の展示タイムは1マークから75mの地点からの150mを計測する。純粋な伸びの判断材料となる。
(2)一周タイム、まわり足タイム
徳山では展示タイムのほか、一周タイム、まわり足タイムを発表している。どちらも出足、回り足といった個別の部分ではなく、全体の雰囲気をつかむのに役立つ。これも深く考えず好タイムの選手が狙い目ということだけ覚えておこう。
(3)スタート展示での気配
スタート展示でのスリットの付近の気配の差も確認した方が良い。この場合、タイミングが早いかどうか、誰が伸びているかをチェックしたい。