鳴門のコース&レース傾向
鳴門攻略の鍵は"隣の隣"と"風向き"の2つ。モーターはパワー強烈な「73」と「12」に注目!
こんにちは。鳴門ボートとともにリニューアルしたマスコット・なるちゃんです。
鳴門ボートの一員として、SGオーシャンカップを盛り上げたい! 舟券をゲットしてほしい! そうだ、鳴門の水面やモーターを知ってもらおう!
ということで、GI大渦大賞開催中の実況席におじゃまして、鳴門水面を一番良く見ているSGオーシャンカップのメイン実況・小林習之アナウンサーに話を聞いてきました。
なる こんにちは! 鳴門の水面について、お話を聞きにきました。
小林 お疲れ様です。鳴門水面の一番の特徴は"イン受難"ということです。企画番組(3段ロケットレース)があるにもかかわらず、イン1着率は30%台しかありません。私は三国でも実況をしていますが、三国のイン1着率は50%を超えていますから。もちろん、実況のポイントも違います。
なる 実況のポイントですか?
小林 私が鳴門で実況するときは「仕掛けた選手のほかに、どのコースの選手を見るか」を一番のポイントに置いています。
例えば、カド4コースの選手が捲るとしますよね。普通は外隣の5コースの動きを気にしますが鳴門ではもう一つ外、6コースの動きを見ます。何故だか、わかります?

なる わかりません。
小林 水面図を見てください。スタートラインから1マークへ、全体的に狭まっていきます。4カドが捲った場合は5コースの攻め場が少なく、6コースの選手に差し場が大きく広がる展開になるんです。でも、3連単の配当は4→5→流しや4→流し→5より、4→6→流しや4→流し→6が高いケースが多いですね。
3コースの選手が捲っていくときも同様で、私は5コースの選手の動きを見て実況しているということです。ただし、この場合は5コースが捲り差しで突き抜けるというパターンも想定します。インの強い三国では1コースを中心に見ますから、それだけでも違いがわかるでしょう? 鳴門では、仕掛ける選手の"隣の隣"が魅力的だと思いますよ。
なる "隣の隣"なんですね♪
小林 それだけではありません。私は実況席に座る前に、必ず風向きを確認します。鳴門で、追い風ならイン有利という考えは通用しません。むしろ、追い風はインが流れて高配当が生まれる絶好のチャンスなんです。
追い風のレースで私が注意するのは、2コースの選手です。インの選手のモーターが仕上がっていなければ直に捲って行けますし、イン艇が流れれば楽に差すことができます。イン艇は捲られたり、大きく流れてしまうと残すことができず、何艇にも差されて舟券に絡めないこともあります。
一方、向かい風のレースでは風速もチェックします。2~3mならインが幅を利かせるシーンが多くなりますが、7m以上の強風になるとダッシュ勢が主導権を握ります。

なる つまり、鳴門のインはアヤしい・・・と?
小林 ほかのレース場ではともかく、今回の鳴門・オーシャンカップでは、インを捨て切れるかが舟券の勝敗を決めると思います。全国発売では1号艇絡みのオッズが安くなりますが、鳴門のお客さんは水面を熟知しているので、イン艇をそれほど信用しません。全国発売のときは「場外発売のお陰で配当が上がる」とニコニコしているくらいです。
なる 最後に鳴門・オーシャンカップのオススメを教えてください!
小林 モーターは6月のGI大渦大賞で強烈だった「73」と「12」がオススメです。「73」は篠崎元志選手、「12」は山崎裕司選手が乗って優出しました。
出場選手では池田浩二選手と山口剛選手、峰竜太選手、平本真之選手に注目。4人とも外枠を苦にしない、自在派の選手たちです。良いモーターを引き当てたときは狙ってみてください。

高配当を狙うなら5コース!
休催前の5コースの1着率と3連率は全国ナンバーワンでした。高配当ゲットへの近道は5コースを狙い続けることです。試すときは思い切ってアタマで勝負。ただし、配当のつかない5コースは敬遠した方が賢明です。誰が乗っても出る!? 注目の6モーター
73号機 63周年使用者/篠崎元志 4 3 2 1 1 3 1 2

勝率3点台の水原慎を準優進出させた驚異的なモーターだ。出足、伸び、行き足とすべての足が超トップ級で、63周年では篠崎元志が圧倒的な強さを見せつけ優出。エース機候補のナンバーワンだ。
79号機 63周年使用者/市橋卓士 2 F 6 3 5 6 3 3
どの足をとっても水準以上で、全体のバランスの良さが最大の長所だ。使用2節目で里岡右貴が優勝、次に乗った塩崎優司も優出した。63周年では地元の市橋卓士に渡ったもののフライングに散った。
12号機 63周年使用者/山崎裕司 1 2 5 3 4 2 4
ベテランの岡孝がGWシリーズでSG・GIで活躍する田村隆信や市橋卓士に競り勝ち準優勝と大活躍。63周年使用の山崎裕司は連日展示1番時計を叩き出して優出した。強力な伸び足がウリだ。
14号機 63周年使用者/中澤和志 1 2 4 6 2 2 3 6 5
初下ろし当初は目立たなかったが、3節目で石田政吾が出足関係をバッチリ仕上げて完調宣言で優勝。軽快さが魅力で、63周年で乗った中澤和志はスリットからの足と道中追い上げが目立っていた。
17号機 63周年使用者/興津 藍 F 2 1 3 5 3 3 4
ターンから直線にかけてのスムーズさが最大のセールスポイント。初下ろしシリーズで辻栄蔵が鳴門初優勝した後は乗り手に恵まれなかったが、63周年の興津藍は初日F後も舟券に絡み続けた。
74号機 63周年使用者/星野太郎 5 6 4 6 5 2 6 4
2連率は30%前後と目立たないが数字以上の破壊力を秘めている。GW戦で岩津英人が準優出、5月末には若松GW戦で水神祭を挙げたばかりの森田太陽が連日上位争いをするなど、大化けの予感。
オーシャンカップ前哨戦
6月・GI大渦大賞 開設63周年記念を振り返る
●ボートレース鳴門オフィシャルウェブ「直前予想」担当

荒れる鳴門を印象づけたGI大渦大賞。
万舟券ゲットへの道は「基本を怠らないこと」
菊地孝平のイン速攻による優勝で幕を閉じた「GI大渦大賞」は、その順当な最終決着とは裏腹に、予選から準優勝戦まで混戦、激戦、波乱の連発だった。予選4日間のイン逃げ決着は48レース中18本、3連単万舟も18本。さらに準優3レース中2レースで万舟決着と"荒れる鳴門"を印象づけるシリーズだった。
着順 | 枠番 | 選手名 | 支部 | モーター 番号 |
進入 | ST | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 菊地 孝平 | (静岡) | 50 | 1 | 03 | 1.46.2 |
2 | 2 | 篠崎 元志 | (福岡) | 73 | 2 | 05 | 1.47.7 |
3 | 3 | 吉田 俊彦 | (兵庫) | 19 | 3 | 04 | 1.48.8 |
4 | 6 | 山崎 裕司 | (広島) | 12 | 6 | 07 | |
5 | 4 | 新田 雄史 | (三重) | 20 | 4 | 11 | |
6 | 5 | 白井 英治 | (山口) | 39 | 5 | 08 |
▲2連単 1-2 240円(1番人気)
▲3連単 1-2-3 930円(2番人気)
▲決まり手=逃げ
記念クラスの選手たちでも1マーク、2マークの対応に戸惑うシーンも見られ、ピットでは「鳴門のインは難しい」「2マークにも潮の影響がある」との声も・・・。地元の興津藍がF後に大外から2マーク逆転して1着をもぎ獲ったのは水面を心得ていた利もあった。63周年を走った19名には、水面を一度体感したメリットはあるだろう。
"荒れる鳴門"の舟券攻略法は、当たり前のことだが、まず機力をつかむことだ。「12」をエース機に挙げるが、あとは直前展示気配で狙い目をしっかり見抜きたい。予想の基本を怠らなければ、鳴門の万舟券は必ずゲットできる!