総展望
SGグランプリ&シリーズ戦
渡辺宏幸●『サンケイスポーツ』
【グランプリ】
復活・峰が激走Vへ
優勝賞金が1億1000万円(日本財団会長賞を含む)に増額されて初めて開催されるグランプリは選手はもちろん、ファンにとってもプライスレスの大会だ。
今年“勝負の神様"がドラマチックな結末を望むなら頂点に立つのは峰竜太(佐賀)以外に考えられない。10月の蒲郡ダービーでSG復帰即Vを果たすと、先月の三国チャレンジC(優出2着)でも賞金を上積みして選考1位の座をつかみ取った。ここまでは峰が思い描いた理想通り。あとは優勝戦1号艇で妨害失格となった一昨年の住之江の悪夢を払拭する激走Vを披露するのみだ。
峰同様にトライアル2ndからの出場権を勝ち取った馬場貴也(滋賀)、茅原悠紀(岡山)、石野貴之(大阪)、磯部誠(愛知)、池田浩二(愛知)も好勝負必至。特に大会初Vに燃える馬場、今年さらなる進化を遂げた茅原、“浪速のエース"石野に注目。トライアル1st組では、初戦1枠からの登場となる桐生順平(埼玉)と濱野谷憲吾(東京)や、初戦Fに散った昨年の大村大会の名誉挽回に燃える山口剛(広島)の走りにも期待。
【シリーズ戦】
地元勢が強力布陣
惜しくもグランプリ出場を逃した吉田拡郎(岡山)はGIVの実績がある水面で悔しさをぶつけるか。王者・松井繁(大阪)、田中信一郎(大阪)、悲願のSG初Vを目指す上條暢嵩(大阪)の地元勢や2008年の第23回グランプリを含め当地SGV2の実績を誇る井口佳典(三重)もシリーズ戦を盛り上げそう。大会連覇がかかる宮地元輝(佐賀)や今年GI初Vを飾って本格化ムードが漂う新開航(福岡)もV候補の一角だ。