気温が下がればイン有利前日より暑ければスタート巧者の出番！

住之江の真冬の昼間開催となれば、正月恒例の全大阪王将戦が参考になるが、選手を最も困らせるのは気温差だ。前日と比較して、気温が上がった時に調整の難しさが生じる。行き足に影響が出やすく、スタート勘が狂い、スリット隊形がばらけやすい。本場に足を運んで、「昨日より暑いな...」と感じた日は“スタート巧者の出番あり！”と覚えておきたい。

また、気温が下がれば下がるほど、行き足が安定し、インが強くなる。この時期は追い風もあまり強くないので水面状況が良い。人気薄レーサーの台頭で大きく荒れるか、インから内寄りの決着で終わるか、3連単の配当は両極端の結果になりやすい。

技術差大きい女子レーサー2、4、6コースの周回展示をしっかりチェック！

冬場になると、選手のコメントで「回り過ぎ」という言葉が多くなる。基本的に寒い時期のほうがモーターの出力は高くなり、回転を抑える調整が必要になるが、その微妙なさじ加減が難しい。

住之江は全国でも屈指の硬い水面だ。海水面では可能な軽快なターンが、淡水の住之江では、わずかに回転が合っていないだけで不可能になる。周回展示を見ていると、その良し悪しは顕著。女子レーサーはハンドル操作、レバー操作の技術差が大きく、特に差しが多くなる2、4、6コースの選手の周回展示の動きを確認しておきたい。また、整備で気配一変があるとすれば、ギヤケース交換が最も効果を生みやすい。

SG覇者・遠藤エミに歴代女王＆新興勢力がどこまで迫るか！？

クイーンズクライマックスは遠藤エミ（滋賀）が断然の主役だ。ただ1人のSG覇者、さらには、賞金トップで1号艇スタートの利点も大きい。

平高奈菜（香川）、守屋美穂（岡山）が実力で次ぐ存在。特に守屋は17年以降の住之江勝率は7点を超え、優勝も2度と相性が抜群だ。昨年覇者の田口節子（岡山）も近況のリズムは悪くない。

これらの既存勢力に対し、高田ひかる（三重）が風穴をあけるか。鳴門レディースチャレンジカップは優勝こそ逃したが、人一倍の存在感を見せた。伸びを引き出す調整にかけてはアドバンテージがあり、一気に女王まで上り詰めても不思議はない。

クイーンズクライマックスシリーズは落合直子（大阪）、鎌倉涼（大阪）の地元勢が中心。11月三国ヴィーナスSで優勝した 藤原菜希 （東京）も好調。来年の女王争いに弾みをつけたい。