総展望
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峰が連覇、3回目の優勝へ
グランプリは1年の総決算。好きな選手への期待、応援、妄想、何でもありだが、客観的に見れば、峰竜太(佐賀)が最も優勝に近い。グランプリは出れば出るほど経験値が足され、メンタルの余裕が生まれる大会。既に2回優勝し、昨年は住之江よりもインコースが難しい平和島で勝った。技術的にも今がピーク。そこに、多少なりとも心のゆとりが加われば、凡走を想像するほうが難しい。しかも、抽選運が結構良い。案外、6枠を引かない。神様まで味方につけているとなれば連覇、3回目の優勝へ向け、死角は少ない。
今年はベテラン復活がテーマだった。濱野谷憲吾(東京)、原田幸哉(長崎)のスタート力、ここ一番の集中力は軽視できない。濱野谷は18年、原田は20年のGI高松宮記念を制し、水面の相性も良い。峰を止めるとすれば、時代の針を巻き戻した、この両者が1番手になる。
勢いなら辻栄蔵(広島)だ。ダービー優出でチャレンジカップ出場をつかみ、それだけにとどまらず、チャレンジCで約16年ぶりのSG制覇まで成し遂げた。的確なレース運びは健在。
その辻と同じぐらい、桐生順平(埼玉)が不気味。チャレンジCの追い上げで、トライアル2nd発進を手に入れたのは大きい。住之江で好モーターと組んだ時は常に優勝争いに絡む。伏兵では終わらないかもしれない。
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佐藤、秦ら伸びシロある若手に期待
わずかな差でグランプリ出場を逃した中島孝平(福井)、坪井康晴(静岡)より、まだ伸びシロがある佐藤翼(埼玉)の活躍に期待したい。SG・GIでも大外から勝てる決定力があり、攻めの姿勢に好感が持てる。女子レーサー・土屋南との間に第1子も誕生。公私とも充実の1年を初のSG制覇で締めくくりたい。
ライバルは秦英悟(大阪)。こちらも昨年末から存在感が急上昇。地元初優勝がSGならば最高の結末だ。上野真之介(佐賀)の成長ぶりも、この両者に負けない。ダッシュ戦で勝てる決め手は秀逸。こちらもV候補の一角だ。
また、例年、来年3月のクラシック出場権が話題になる大会。まだ出場資格を満たしていない篠崎元志(福岡)らは目の色が違う。