総展望

浜名湖 BOATRACE CLASSIC 総展望

地元ツートップ・坪井&菊地、準備万端

選考基準から大きく分けると、(1)前年のGII以上の優勝者と、(2)優勝回数上位者。今年の地区選優勝者など例外もあるが、この二つとなる。優勝争いという点でどちらが有利かといえば、やはり強敵相手に結果を残した(1)だ。近年でも、一般戦優勝回数を積み重ねてクラシック優勝に漕ぎ着けたのは2012年の馬袋義則まで遡らなくてはならず、記念実績がある選手を狙うのがクラシックのセオリーだ。

その点でも主役として期待される地元・静岡のツートップ、坪井康晴(静岡)と菊地孝平(静岡)は有望といえる。両選手は浜名湖開催のSGでも優勝経験があり、甲乙つけがたい存在だが、菊地は2月に浜名湖周年、坪井は4月・三国周年を制して切符を手にしており、昨年の早い段階で権利を得たことで、今大会を目標に準備万端で臨んでくることだろう。3月の浜名湖は1年のうちでも特に風向きが不安定で、地元勢は地の利が生かせる。知り尽くした水面で、地元ファンの期待に応えたい。

グランプリ覇者・桐生はクラシック2冠

遠征勢では昨年大会で優勝、また、年末にグランプリを制した桐生順平(埼玉)が筆頭格。過去52回のなかで連覇は1997年、98年の西島義則ただ一人となかなか厳しいのが実情だが、何かあるたびに「100期以降初」と歴史の風穴を開けてきた。クラシックは2015年にも制しており、この季節に強いのも頼もしい。今年2月に当地一般戦を走っていることも大きなアドバンテージだ。

当地SG優勝実績がある今村豊(山口)、松井繁(大阪)、原田幸哉(長崎)、井口佳典(三重)、湯川浩司(大阪)、岡崎恭裕(福岡)も、メモリアル水面で気合が入るはずだ。近年のボート界で“最強”といえる石野貴之(大阪)も優勝候補だが、どちらかといえば夏場に調子を上げてくるスロースターター。浜名湖水面との相性という点でも、記念となると優出止まりが多いのが実情だ。

徳増、長嶋の地元2人も侮れぬ存在

セオリーからは外れるが、菊地、坪井に続く地元勢、徳増秀樹(静岡)と長嶋万記(静岡)にも注目だ。徳増は常滑・東海地区選で切符をつかんだが、向かい風が吹き荒れたなかで0台スタートを連発していた。この速攻力は大きな武器となるだろう。

また、長嶋は昨年優勝8回と大活躍。昨年大会では予選突破も果たしており、好モーターさえ手にできれば地の利でもうひと押しあっても不思議はない。遠藤エミ(滋賀)、小野生奈(福岡)、海野ゆかり(広島)らとともに、男子勢の壁を破り初の女子SGウイナーを目指す。