浜名湖のコース&モーター&3連単

日本一広い水面を誇る浜名湖の舟券攻略ポイントを押さえろ!
浜名湖のコース&モーター&3連単

"日本一"の広さを誇る競走水面は、
"見る"楽しみに加えて"買う"楽しみもたっぷり!

依藤 研二 ●『ファイティングボート・ガイド』

1コースが優勢も、
スタートの難しさとホーム向かい風が攻めるセンター勢の出番を増加!

浜名湖の南側の一角を区切って作られた競走水面は、湖の南端が遠州灘と繋がっている。水質は海水と淡水が混ざった汽水だが塩分濃度は海水に近く、選手間では「乗りやすい」と評判だ。

一番の特徴はもちろん、"日本一"を誇る広い競走水面。スピード満点のレースが繰り広げられる。1コースからでもサイドを緩く掛けたスピードターンができるため、1コースが優勢だ。ただ、スタート時の景色が定まりにくく、「スタートが難しい」との声も。スリット隊形次第ではイン絶対ではなくなる。横幅も広いので直線での位置取りが難しく、2、3着争いでは接戦や逆転が多い。

風の影響も大きい。冬場は「遠州からっ風」が吹いてホーム追い風が中心だが、4月から夏場、秋口にかけてはホーム向かい風が中心となる。この向かい風はオンショア、つまり、気温の上昇とともに海から陸へ吹いてくる湿気を含んだ風で、出足や行き足に影響を与える。このときはスロー勢の苦戦が目立ち、攻めるセンター勢の出番が増加する。

4月更新のモーター&プロペラは、
"好調機=高勝率機"が相場で、エース機は「31」「22」!

4月12日からモーターとプロペラが更新された。グランドチャンピオンまでの使用期間は2ヵ月半と短い。それでも5月のGW戦で相場が固まり、GW戦後の4節で2連率も安定してくるので、モーター相場を見るには十分な期間がある。

まずは4月の成績から。初下ろしシリーズで馬場貴也が「エース機!」宣言した「31」と、和田兼輔がパワフルな動きで優勝した「22」が2強。3節目の「中日新聞東海本社杯」とGW戦では、モーター更新1、2節目で好気配、好実績を残したモーターが使用されたが、その中でもこの2機の動きが光った。

上位2機に続くのが「7」「12」「24」「30」「40」「61」「66」で、グラチャンでも活躍しそうな好素性モーターだ。「43」も隠れ好モーターとして注目しておきたい。

現時点ではここまでだが、GW戦後の4節で2連率も安定してくる。季節によって多少の相場変動はあるが、"好調機=高勝率機"ということで、素直にモーター2連率を信頼しても良いだろう。

決まり手は逃げが中心だが、
捲りも捲り差しも出番十分で選手コメントは要チェック!

浜名湖はスピードで攻める選手が多く、展開も空きやすい。決まり手は逃げが中心も、捲り、差し、捲り差しとバランス良く決まっており、多少機力が劣勢でもコーナーの判断力やテクニックでカバーできる。

それでも3連単の軸となるのは、広い水面を自在に走ることができる力強い舟足を見せている選手だ。浜名湖では、行き足をベースにした力強い舟足が必要となる。スタートに関わる「行き足が良い」や、展開をとらえて接戦を制するための「回ったあとの足が良い」といったコメントは要チェックだ。

グラチャンの時期はホーム向かい風がコンスタントに吹く。センター攻撃も決まるので、それほどインにこだわらなくても良い。ただ、センター捲りが決まっても、内艇が巧く残して2、3着に絡んでくるため、注意が必要だ。

予選最終日、準優勝戦、優勝戦など勝負を懸けた一戦では、センターからの思い切ったスタート勝負も決まる。特に1号艇が人気を集める準優では、センター一撃のインパクトは大きい。実際、2009年の夏に行われたGIダイヤモンドカップの準優では、センター勢がスタートで飛び出し、1号艇が全敗した。

桧村 賢一の浜名湖だから狙いたい、この選手!
浜名湖水面の"距離感覚"を
つかんでいる地元勢と
池田、井口、新田、丸岡、
吉田、三井所、桐生が狙い!

静岡支部の新人は、先輩から「頭に叩き込んでおけ」と教えられることがある。それは、スタンド側にある捨石の存在だ。ターンをするときの初動の目印になる。

浜名湖の水面は広く、スピードをつけて回ろうとする選手が多い。旋回半径が大きくなるので、1マークの展開がばらける。アウトからスタートを決めても捲るにはターンマークが遠く、捲り差しに入るしかない。内側の動きを見てからでは遅すぎる。そこで、初動を入れる捨石を覚えておき、そこに来たら大きくハンドルを切って、スピードを落とさずに捲り差しに入る。

浜名湖で大切なことは、"距離感覚"である。スタートラインまでの距離もある。ホーム側もバック側も広い。どこを走れば良いか。それを身体で覚えている選手と、そうでない選手の差が着順に反映される。

レース写真近畿地区の丸岡と吉田だが、"隠れ浜名湖巧者"

地元選手はもちろんだが、池田浩二、井口佳典、新田雄史の東海勢が強い。丸岡正典、吉田俊彦も"隠れ浜名湖巧者" である。三井所尊春は一般戦で2010年以降は全て優出、うち優勝は3回もある。ターンレベルの高い桐生順平は浜名湖でも強い。