3連単＆モーター

何でもアリのギャンブル水面・平和島は、
「イン絶対」に飽きた穴党も思い切り楽しめる！

長船敏和●『ファイティングボート・ガイド』

海水でコース幅が狭い、というレース場は少ない。南北に振られたコースは、季節風の影響をまともに受ける。横風は東西を囲むマンション群とスタンドが遮ってくれる。

追い風が強い夏場は、逃げが流れて差しがよく入る。向かい風が強い冬場はダッシュ勢の捲りが増加、やはり逃げの確率が落ちる。加えて、水面の広さの割に1マークのホーム側は37mと狭く、ダッシュからの攻めが届くのも特長だ。

では、クラシックが開催される「春」はどうか。答えは「風向きがコロコロ変わる」だ。3月は1年を通じて風向きが最も不安定な時期。冷たい空気が残る朝と、暖かい空気が入る午後で、風が変わることも少なくない。舟券を買う前に、必ず気象情報を確認してほしい。

SGやGIでは基本的に内中心に売れる。それだけに、追い風から向かい風に変わった直後のレースは相場以上に配当をつけるケースも多い。カドがそれなりの伸びを備えている選手だった場合はなおさら、外同士の絡みといった大胆な買い方でもOKだ。

なお、追い風が強まった場合もやはり枠番は不問とし、直線よりも旋回系の良い選手同士をチョイスしたBOXが妙味。この場合は、スタート展示より周回展示の回り足を吟味したい。

開催期間中の潮汐表

秋口に最初のピークを迎え9月芝田浩治が優勝。続いて須藤博倫が行き足と伸びを仕上げて当時エース機と言われた「39」の長田頼宗と優勝戦で対決。そこで敗れてからは一時鳴りを潜めたが、12月周年で西川昌希が仕上げ準優勝した頃から復活。

その後は優出ラッシュで2月女子戦で優出した渡辺千草が『鉄人28号』というイキなニックネームをつけて話題になった。伸びも良いが、ターン回りと行き足が抜群になる実戦型だ。

7月松尾昂明のときはスリットの足が強烈、8月は山田竜一がバランスを整えて優勝。10月に渡邉俊介がアレンジを施した後は出足型になり、渡邉と続く上野真之介はターン回りが強力に。12月周年では井口佳典が優出3着、1月の松江秀徳は伸び型に仕立てて、スリットの足は評判だった。

本体の能力が非常に高くて出足を好む選手、伸びを好む選手、それぞれのリクエストに応えてくれるのが特色だが、乗り手に恵まれている印象も。

どちらかと言えば出足型という印象だ。その傾向は7月に武田光史が優勝、続く武富智亮が1号艇で優出した頃が顕著で、武田はピット離れも良かった。

数字ほど直線のインパクトがないので、前検日には「勝率ほどではない」といった類の談話も聞かれるが、乗り手は実戦で良さを体感する。「28」や「55」に比べて3着が多いということも、出足型という素性を裏づける。とは言いつつ、9月に乗った桐本康臣は直線がトップ級だった。

隠れメーカー機として敢えて推奨したい。2月半ばでの勝率は5.14で32番目だが、12月の周年を除くとA1級が一度しか乗っておらず、乗り手に恵まれなかったのは明らか。初下ろしから2節目、磯部誠が上位級に近い位置まで仕上げた頃から、良さの片鱗は見せていた。

年明けから遅まきながらも素質が開花。年始の矢後剛、1月下旬の片岡秀樹は行き足が良く、レース足も秀逸。2月戦で廣中良一はFに散るも、前検から気配抜群だった。

モーター2連率ベスト15

（2015年6月・使用開始～2016年2月16日)

順位	モーター番号	2連率	勝率
1	28	52.8%	6.44
2	55	50.6%	6.37
3	15	49.7%	6.43
4	65	45.6%	5.93
5	23	45.2%	5.71
6	30	43.2%	5.94
7	52	42.9%	5.75
8	25	41.8%	5.72
9	71	41.5%	5.75
10	41	40.6%	5.61
11	75	39.5%	5.55
12	39	39.4%	5.80
13	44	39.2%	5.41
14	18	38.9%	5.73
15	60	38.7%	5.66

●平和島はチルト3度まで使用できます。