水面&モーター・3連単

気圧の低さと夏の暑さでパワー上がらず。
スタートも、調整も、地元勢にアドバンテージ!
回転の上がらないモーターで遠征勢はスタートに違和感
ボート界最北のレース場である桐生は、大きな特徴が2点ある。
一つは他場よりも気圧が低くて回転が上がりづらいこと。そのため「重い」と訴える選手は多い。さらに、阿左美沼の一角にある競走水面は淡水で水が硬い。引き波を越えるパワーをいかに引き出すか、プロペラ調整や整備を含めたモーター出しの「腕」が問われる。
もう一つはスタートの難しさ。ナイターということも手伝い、遠征選手は「桐生はスタートが難しい」と口を揃える。前述の気圧の低さゆえに回転が上がらず、スタートの行き足が安定しないからだ。これが、桐生ではいつものようにスタートが決まらないというコメントに繋がるのだ。スタート時の見え方(視界)に違和感を抱く選手も多く、なかには「普通ならフライングを切る見え方でちょうど良いスタートになるから、視覚的に怖い」と話す選手もいる。
以上のことから、やはり出場機会の多い地元選手が有利だ。そのことは、当地周年は最近15大会中、群馬支部の優勝が9回というデータが物語っている。
数字上は大きな特徴なくバランスの取れた競走水面

機力やスタートに大きな特徴がある桐生だが、コース別の1着率や決まり手などはほぼ全国平均だ。インの1着率は平均よりやや低いが、ほかは大差なし。極端な捲り水面でも差し水面でもなく、すべての決まり手がバランス良く出現する。「桐生はカドが利くイメージ」と言う選手もいるが、4コースの1着率が特別に高いわけでもない。出力低減モーターに切り替わってからも、この傾向に変化はほとんど見られない。
桐生の独自タイムに注目 「直線タイム」は結果直結
最近6ヵ月直線タイム順位と2連率・3連率
(2016年1月~6日)
開催月 | 直線タイム順位 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | ||
1~3月 | 2連率 | 56.8% | 42.0% | 33.3% | 28.4% | 22.8% | 16.7% |
3連率 | 71.6% | 60.4% | 51.0% | 45.4% | 41.0% | 30.6% | |
4~6月 | 2連率 | 57.6% | 43.4% | 31.6% | 24.8% | 23.8% | 18.4% |
3連率 | 74.1% | 61.5% | 48.8% | 44.7% | 41.3% | 29.1% |
では、舟券作戦はどうすれば良いか。
お薦めは桐生が発表している「本日のまわり足情報」を参考にすることだ。全国すべてのレース場で公表される「展示タイム」とは別に、「半周ラップ」「まわり足タイム」「直線タイム」の3つと、それらを総合的に見た「ランキング」がレース前に発表される。実際、それぞれのタイムを調整の参考にする選手もいる。
「本日のまわり足情報」はレース場内はもちろん、ホームページでも確認できる。特に「直線タイム」の良し悪しは結果に直結していて、1位をマークした選手の2連率は56~57%、3連率は71~74%もある。今年に入ってからの最新結果を、メモリアルでも最大限に生かしてほしい。
実力者が集うメモリアル 穴党は「初日」が勝負所だ
桐生では今年4月にダイヤモンドカップ、6月に60周年と、2回のGIが開催された。いずれもシリーズ序盤に4~6万円の高配当が出現し、終盤になるにしたがって配当も落ち着いた。
序盤はモーター差が顕著に出るが、一流選手の調整力で仕上げられ、終盤にはインが強くなる。これは今回に限らず、ほかのレース場のSG・GIでも言えることだ。今回のメモリアルでも、穴党はモーター素性を見極めて序盤、特に初日を狙ってほしい。
桐生のモーター相場は数字を信頼して大丈夫!
桐生は「モーター差が大きい」と言われてきた。出力低減モーターに切り替わってからは、モーター素性がより結果に大きく影響するようになった。気圧が低く、モーター調整が難しいため、好素性のモーターを手にすれば大きなアドバンテージとなる。
ちなみに6月の60周年から温水パイプが外れたが、モーター相場に大きな変化はナシ!2連率の高さと素性の良さは比例している。素直に機歴&数字を信頼して大丈夫だ。
